子どもの矯正治療Q&A

Q小児矯正は、何歳ごろから始めたらいいのでしょうか?

A症例によって異なりますが、早めに対処した方がいい症例も

矯正の開始時期は、症例の状態によって異なりますので「何歳から」という正解はありません。
ただし、「受け口(反対咬合)」は成長すると治療が難しくなってくるので、早い段階で治療を開始するようにしましょう。
お子さまの歯は6歳頃から上下の前歯が永久歯に生え変わってきます。 そのタイミングで一度、矯正治療を開始するかどうかは別として、矯正歯科で診てもらうようにしましょう。お子さまが成長過程を利用して無理なく矯正治療が開始できることがあります。

Q矯正治療に健康保険は使えませんか?

A基本的には適用されませんが、適用される症例があります

基本的には健康保険は使えませんが、国が定めた疾患(※1)が原因で矯正治療が必要となる場合、健康保険が適用されます。
また、顎変形症といった、矯正治療以外に顎骨を離断するなどの手術が必要な症例も健康保険が適用されます。(※指定された医療機関に受診した場合に限る)
(※1) 唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)・鎖骨頭蓋骨異型性・クルーゾン症候群・ダウン症候群・尖頭合指症・ゴールデンハー症候群・ターナー症候群・ラッセルシルバー症候群・トリチャーコリンズ症候群・ピエールロバン症候群・ベックウィズ・ヴィードマン症候群

Q妊娠していても矯正治療は可能ですか?

A可能ですが、できるだけ妊娠・出産時期を避けることをおすすめします

基本的に矯正治療中に妊娠が分かっても通常どおりの治療を続けられますが、妊娠中は間食が増えることもあるので歯磨きを念入りに行うことが大切です。
臨月に入りましたら装置を外し動かないように固定するか、一旦中断し、母子ともに落ち着いたころ矯正治療を再開することになります。
人によっては、つわりがひどくなる、体調が優れないといったことが妊娠中にはありますので、そういった症状が出た際は、かかりつけの産婦人科医に相談するようにしましょう。
安静が必要と判断された場合は矯正治療を一時中断してください。矯正治療はいつでも再開することができるので、産後母子ともに落ち着いてから再開することをおすすめします。

Q矯正治療は歯が痛くなると聞いたことがあります。大丈夫でしょうか?

A痛みが出る場合がありますが、大抵は数日で収まります

矯正装置の全てが痛みを伴うものではありません。取り外し可能な矯正装置は痛みを起こしにくく、マルチブラケットのような矯正装置は痛みを伴うことがあります。
ただ、その痛みも装着した直後、調整した直後の3~4日で収まります。痛みがずっと続いたり、痛さを抑えたい場合は鎮静剤がききますので、痛みがひかない場合は担当医と相談し服用するようにしましょう。
お子さまも矯正治療で痛がることがあります。ご両親は食事の内容などに配慮し、自分たちも矯正治療に協力しているという姿をお子さまに見せることで、お子さまも最後まで治療を頑張ろうとやる気になってくれます。

Q矯正治療で健康な歯を削ることはありますか?

A歯並びに影響が出る場合、削る場合もあります

抜歯する程でもないが、スペースがほしいときや、上下の歯の噛み合わせを調整するときに歯を削ることがあります。
それ以外では、歯のサイズのバランスを整える、治療後に親知らずが生えてきてしまい、前歯に影響が出てしまう場合に削ることがあります。 削ると言っても大幅に削るのではありませんので、ご安心ください。どうしても削りたくない場合は、担当医に相談するようにしましょう。

Q矯正治療を始めたいのですが、健康な歯を抜きたくありません

A健康な歯を抜歯することで、口内環境がよくなることも

確かに、虫歯でもない健康な歯を抜くのは抵抗があると思います。しかし、歯の数が多くて歯並びが悪いと、隅々までブラッシングが難しくなり虫歯になりやすくなります。
歯の本数を減すことで、顎の骨に無理なくきれいな歯並びにすることが期待できます。 また、歯並びの状態が良くなればブラッシングなどで歯の手入れもしやすくなるので、年を重ねても自分の歯を健康に守っていくことが可能です。

Q吹奏楽部に入っています。矯正治療中は練習できませんか?

A基本的には可能ですが、楽器によっては治療の妨げになることも

基本的に練習は可能ですが、木管楽器や金管楽器などの種類によっては治療の妨げとなってしまう場合があります。
気になることがありましたら、担当医に相談するようにしましょう。

Q矯正治療中にスポーツをしても大丈夫ですか?

A治療に影響が出たり、ケガをする場合があるので、事前に担当医に相談しましょう

基本的には健康保険は使えませんが、国が定めた疾患(※1)が原因で矯正治療が必要となる場合、健康保険が適用されます。
また、顎変形症といった、矯正治療以外に顎骨を離断するなどの手術が必要な症例も健康保険が適用されます。(※指定された医療機関に受診した場合に限る) (※1) 唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)・鎖骨頭蓋骨異型性・クルーゾン症候群・ダウン症候群・尖頭合指症・ゴールデンハー症候群・ターナー症候群・ラッセルシルバー症候群・トリチャーコリンズ症候群・ピエールロバン症候群・ベックウィズ・ヴィードマン症候群

Q大人になっても歯並びをきれいにすることは可能ですか?

A条件が揃っていれば、大人になっても歯並びをきれいにすることができます

歯並びの状態などによって個人差は出てきますが、大人になっても矯正治療は可能です。虫歯や歯周病といった歯や歯茎に問題がある場合は、そちらを治療してから治療開始となります。

Q差し歯やブリッジによる治療をしています。矯正治療はできますか?

A基本的には適用されませんが、適用される症例があります

レントゲン撮影を行い、歯根に問題がなければ矯正治療ができます。
逆に歯根に問題がある場合は、スペースを作るために抜歯を行い、隣の歯を空いたスペースに動かすことがあります。
まずはお口の中の状態を診てみないと分かりませんので、まずは受診することをおすすめします。

Q矯正治療途中で海外転勤になってしまった場合、治療を諦めなくてはダメでしょうか?また、海外で矯正歯科を始めて帰国となった場合、治療はどうなりますか?

A治療継続できる歯科が現地にあれば、可能です

海外でも帰国しても治療を受けることが可能な歯科があるのであれば、「治療計画依頼書」や治療経過が分かる資料が必要となります。
治療継続可能な歯科を海外で見つけることが難しい場合は、帰国してからの治療を再開することも可能ですが、それだけ治療が長期化してしまいます。

Qブラケットが外れてしまった場合、次の治療までそのままにしておいても大丈夫ですか?

Aそのままにせず担当医に連絡を

ブラケットは治療後に外しますので、外れないように強力な接着剤は使用していません。
そのため、想定外の負荷がかかると外れてしまうことがあります。ブラケットを装着した際には、食べ方やブラッシングのやり方に工夫が必要となります。
万が一、外れてしまったらそのままにせずに担当医に連絡するようにしましょう。

Q矯正治療中に歯が痛くなってきました。虫歯だった場合、どちらを優先的に治療しますか?

A矯正治療を中断し、虫歯治療優先して治療を行います

矯正治療中は装置を装着している分、ブラッシングが難しくなってしまうので、虫歯になりやすくなってしまいます。
矯正治療中に虫歯になってしまった場合は、矯正治療を一時中断し、虫歯を優先的に治療します。

Q矯正治療は医療費控除の対象ですか?

A控除の対象となりますが、対象外となる治療もありますので注意が必要です

治療にかかる費用は医療費控除の対象※になります。

※医療費控除対象について
歯の治療に伴う一般的な費用が医療費控除の対象となるかの判断

(1)歯の治療については、保険のきかないいわゆる自由診療によるものや、高価な材料を使用する場合などがあり治療代がかなり高額になることがあります。
このような場合、一般的に支出される水準を著しく超えると認められる特殊なものは医療費控除の対象になりません。
現在、金やポーセレンは歯の治療材料として一般的に使用されているといえますから、これらを使った治療の対価は、医療費控除の対象になります。

(2)発育段階にある子供の成長を阻害しないようにするために行う不正咬合の歯列矯正のように、歯列矯正を受ける人の年齢や矯正の目的などからみて歯列矯正が必要と認められる場合の費用は、医療費控除の対象になります。
しかし、同じ歯列矯正でも、容ぼうを美化するための費用は、医療費控除の対象になりません。

(3)治療のための通院費も医療費控除の対象になります。小さいお子さんの通院に付添が必要なときなどは、付添人の交通費も通院費に含まれます。
通院費は、診察券などで通院した日を確認できるようにしておくとともに金額も記録しておくようにしてください。
通院費として認められるのは、交通機関などを利用したときの人的役務の提供の対価ですから、自家用車で通院したときのガソリン代や駐車場代等といったものは、医療費控除の対象になりません。
国税局サイトより引用

詳しくは→国税局サイトをご参照ください